最近、文房具売り場を見ると最新機能を搭載したシャープペンシルを多く見かけます。
「芯が折れない」「ノック不要」など最新の技術に毎回驚かされます。
現代シャープペンシルの技術の成長速度は、驚くほど早く、2.3年もすれば新たな便利機能を搭載したシャープペンシルが製造されます。
今回ご紹介する万年CIL(ケリー)は、現代のシャープペンシルとは違い、レトロで大人向きのシャープペンシルです。
万年CIL(ケリー)は、文具メーカーのぺんてるから販売されているシャープペンシルです。
価格は1,500円(税抜)と一般的なシャープペンシルの相場よりやや高めですが、万年CIL(ケリー)は1971年に販売開始され、50年以上経った現在も愛され続けるロングセラーなシャープペンシルです。
半世紀前から姿を変えない、レトロな商品の良さを教えてくれるシャープペンシル界最高峰の「逸品」です。
今回はレトロで高級感漂う「万年CIL(ケリー)」について詳しくご紹介します!
この記事の目次
ぺんてる(Pentel)万年CIL(ケリー)の基本情報
まずはぺんてる(Pentel)万年CIL(ケリー)の基本情報から。
ぺんてる(Pentel)万年CIL(ケリー)のスペック・性能などをざっくりと知りたい方はこちらを参考にどうぞ!
(他のシャーペン記事にも同じように基本情報をまとめてあるので、比較しやすいかと思います)
ブランド名 | ぺんてる(Pentel) |
製品名 | 万年CIL(ケリー) |
種類 | シャープペンシル |
税込み価格 | 1,750円 |
芯径 | 0.5mm |
カラーバリエーション | |
【全5色】 黒(P1035-AD) 青(P1035-CD) オリーブグリーン(P1035-KD) スモーキーグレイ(P1035-ND) ロゼ(P1035-PD) |
|
長さ(全長) | 125mm |
太さ(最大径) | 15mm |
重さ(重量) | 22g |
ボディの素材 | 金属 |
グリップ(持ち手部分)の素材 | 金属 |
グリップ(持ち手部分)の柔らかさ | 硬め |
クリップの素材 | 金属 |
ノックボタンの素材 | 金属 |
消しゴムの有無 | 有 |
替えゴムの有無 (品番) |
有 (Z2-1N) |
芯出しの方式 | キャップ式 |
付属品 | なし |
特におすすめの人 | 大学生、社会人 |
キャッチフレーズ | 万年筆型のロングセラー〈芯径 0.5 〉 (万年ケリー公式サイトより) |
特筆すべきスペック・機能 |
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知名度 | |
使いやすさ | |
疲れにくさ | |
価格・コスパの良さ | |
機能の多さ | |
総合評価 |
ぺんてる(Pentel)万年CIL(ケリー)の5つの特徴
ぺんてる(Pentel)万年CIL(ケリー)の5つの特徴を詳しく見ていきましょう。
ぺんてる(Pentel)万年CIL(ケリー)特徴その1:
万年筆のような品格。50年以上前から人気の超ロングセラーシャープペンシル
万年筆のデザインって、渋くてとってもかっこいいですよね。
鉛筆、シャープペンシル、ボールペンなどの他の筆記具とは違う、レトロさや大人の品格が感じられます。
まさに、大人の嗜みを象徴する存在でしょうか。
でも、万年筆ってインクを持ち歩かないといけないし、慣れてないと書きづらくて、実際は結構不便。
そのため、万年筆のデザインが好きという方は多くても、なかなか手が出しづらい存在となっています。
もし、慣れ親しんだシャープペンシルで、万年筆特有のデザインが楽しめたら、購入してもすぐに使いこなせそうですよね。
今回ご紹介する万年CIL(ケリー)は、万年筆のようなデザインが特徴です。
万年CIL(ケリー)は、万年CILという名前にもあるように、「万年筆」と「シャープペンシル」を合わせたようなシャープペンシル。
ぱっと見ではシャープペンシルとは思えない、重厚感のあるボディがとってもかっこいいです。
ちなみに、ケリーとは「アイルランド産の黒い牛」という意味で、万年CIL(ケリー)の重厚でクールなボディを表しています。
名前の由来から既に高級感が漂ってくるような、とっても品のあるシャープペンシルです。
そんな万年CIL(ケリー)の発売日は1971年と、実は50年以上前から人気が続く、超ロングセラーシャープペンシル。
万年筆特有の風格に、どこか懐かしさを感じるレトロな雰囲気も感じられる、名作シャープペンシルです。
「大人っぽいシャープペンシルを使ってみたい!」「万年筆を試して見たいけど、使い心地はシャープペンシルの方が好き!」
そんな方は、是非一度万年CIL(ケリー)を試してみてはいかがでしょうか。
魅力的なデザインの万年CIL(ケリー)を使えば、手に取るたびにワクワクして、作業のモチベーションを上げてくれるでしょう!
ぺんてる(Pentel)万年CIL(ケリー)特徴その2:
心地の良いカチッという音。携帯性にも優れたキャップ式を採用
「万年CIL(ケリー)って、どうして他のものとは一味違うデザインなんだろう...」
そう思った方も多いのではないでしょうか。
中身はシャープペンシルなのに、どうして万年筆のような高級感のある独自のデザインが可能なのか。
実は、万年CIL(ケリー)の「芯の出し方」に違いがあります。
一般的なシャープペンシルはノック式を採用しているのに対し、万年CIL(ケリー)は「キャップ式」を採用しています。
ちなみに、キャップ式を採用しているシャープペンシルは日本でも数種類しか存在しておらず、とっても珍しい芯の出し方です。
では、キャップ式について、そして万年CIL(ケリー)の使い方について詳しくご紹介いたします!
万年CIL(ケリー)は、キャップ式を採用したシャープペンシルです。
キャップ式とは、普通のシャープペンシルと違い、ペン先に付属したキャップを外してから使用するというもの。
キャップを取り外す一手間がかかりますが、未使用時はペン先を収納できるため、大切な服のポケットやペンケースを汚さず、安心して持ち運ぶことが出来ます。
また、未使用時は長さが125mmとかなりコンパクトで、さっと携帯しやすいのも嬉しいポイントです。
(ちなみに、誰しも一度は使用したことがあるであろう、有名シャープペンのPILOT(パイロット)「ドクターグリップ」の長さは、142mmです。)
使用時には、キャップを本体後ろに装着することで、ノックボタンが自動で突出します。
一般的なシャープペンシルと同じノック式の使用感を味わうことや、ノックボタンに付属した消しゴムを使用することが可能です。
また、万年CIL(ケリー)は、キャップを開閉する際に出る「カチッ」という音にもこだわられています。
この音は、書き出しに一手間がかかるキャップ式だからこそ出る、特別な音。
この心地よい音を聞くとメリハリがつきやすく、良い切り替えのきっかけを作ってくれます。
もちろん、キャップを後ろに装着せず、そのまま本体を使用することも可能ですよ。
ちなみに、キャップには高級感のあるクリップが付属しています。
ポケットに挟んで持ち運ぶことで、幅広いシーンでガシガシ使用することが出来ます。
また、机上などで転がり防止にもなる、地味だけど、あるとありがたい便利なポイントです!笑
珍しいキャップ式を採用した万年CIL(ケリー)は、定番のノック式の使用感を楽しみつつ、独自の工程を楽しめるシャープペンシル。
キャップを外す一手間が、まるでインクを足す万年筆の所作と似ていて、書き出しにかなりこだわられていると感じました。
シャープペンシルでも万年筆の使用感に寄せる強いこだわりがあったからこそ、半世紀以上経った今もなお、愛され続けるんだろうと思いました。
ぺんてる(Pentel)万年CIL(ケリー)特徴その3:
デザインだけじゃない。良質な書き心地を実現する低重心設計
ここまで、万年CIL(ケリー)のデザインの魅力を中心にご紹介してきました。
「デザインが良いのは分かったけど、実際書き心地ってどうなの...?」
シャーペンオタクの僕が思う、本当に書き心地の良いシャープペンシルの共通点は、「重心」にこだわられているかどうかです。
「重心って何?気にしたこともないよ...」という方に一言で説明すると、重心は物体の質量の中心のこと。
1本の指でシャープペンシルを支えた時、左右のバランスがちょうど取れる位置が重心です。
シャープペンシルは、サイズ・太さ・素材などの違いから、それぞれ重心の位置が異なります。
一般的にシャープペンシルは、低重心の方が良いとされています。
なぜなら、安定しやすく、余計な力がかからないから。
例えば、スピードをつけた車がカーブを曲がる場面を想像してみてください。
トラックよりも、車高が低いスポーツカーの方が安定して曲がれそうですよね。
シャープペンシルも同様で、低重心の方が安定しやすく、手への負担が少ないのです。
書きやすさにこだわるなら、確実に低重心のシャープペンシルを選びたいですよね。
万年CIL(ケリー)は、低重心設計されたシャープペンシル。
万年CIL(ケリー)はペン先側に重い金属が使用されている上に、本体上部の軸には軽量なプラスチックが使用されているので、ペン先側が若干重くなっています。
低重心のシュタインシャープペンシルは筆記が安定しやすく、まるで手元が踊るような軽い力でペン先を動かすことが可能です。
そのため、繊細なデザインや小さい文字でも、スラスラと筆記することが出来ます。
ちなみに、キャップを外した状態でも低重心となり、さっと書く時でも良質な書き心地にこだわられています。
重心は目には見えにくい部分ですが、実際に使うと便利さがわかる、とっても魅力的なポイント。
万年CIL(ケリー)はデザインだけでなく、書き心地のレベルも高い、まさにシャープペンシルと万年筆の良いとこ取りをしたシャープペンシルです!
ぺんてる(Pentel)万年CIL(ケリー)特徴その4:
手元が見やすく、視界良好。思い通りの文字が書きやすい独自のペン先
万年筆というと、味のある綺麗な文字が書ける印象がありますよね。
実際、万年筆を使うと、大体の方の文字が普段よりも綺麗に変化するそうです。
この理由には、インクを使用したことによって文字に濃淡が生まれたり、太さの調整がしやすいことが挙げられます。
この他にも様々な理由があると思いますが、シャーペンオタクの僕が思う理由としては、ペン先の長さだと思います。
逆に文字が汚くなってしまう原因は、文字を書く時にペン先が手元で隠れてしまい、ペン先を見ながら書くことが出来ないからだと思っています。
手元を見ずに、なんとなく頭でイメージして書いているからこそ、想像以上に文字が汚くなってしまうのです。
ですが、万年筆はペン先が長く、しっかりとペン先を見て書けるから、綺麗な文字が書きやすいと思っています。
万年筆のように、ペン先にも配慮された、綺麗な文字が書きやすいシャープペンシルがあったら欲しいですよね。
万年CIL(ケリー)のペン先は比較的長めとなっています。
一般的なシャープペンシルだと、ペン先が手元と重なって見づらいですが、万年CIL(ケリー)なら視界良好。
ペン先をしっかりと確認しながら筆記出来るので、綺麗な文字が書きやすいです。
また、万年CIL(ケリー)のペン先はなめらかにシェイプされた、独特で美しいフォルムをしています。
そのため、一般的な円錐状のペン先よりも邪魔になりにくく、さらに視界が広がって書きやすくなっています。
手元を見ながら書く文字と、手元が見づらい中書いた文字との差は歴然。
定規を使って線を引く時にも、とっても便利な機能ですよ。
万年CIL(ケリー)であれば、シャープペンシルながらも万年筆のような綺麗な文字を書くことが可能です。
綺麗な文字が書けると、なんだか書くのが楽しくなって、作業のモチベーションも上がるはず。
使用感にもしっかりとこだわられた万年CIL(ケリー)は、昔のぺんてる(Pentel)の高品質なスピリットを感じるシャープペンシルです。
ぺんてる(Pentel)万年CIL(ケリー)特徴その5:
他にない上品でシブいカラー。こだわりの全5色展開から選択可能
シャープペンシルを選ぶ時、意外とデザインで選ぶ方って多いのではないでしょうか。
僕も「これかっこいい!」と思ったら機能は気にせず、すぐに買ってしまうので、気持ちはよくわかります。笑
でも、シャープペンシルのデザインって、結構大事なんです。
良いデザインのものというのは、次の行動を促進してくれるもの。
例えば、見た目が良い服を持っていると、なんだかお出かけしたくなりそうじゃないですか?
シャープペンシルも同じで、自分のお気に入りのデザインのもの持っていると、必ず作業のモチベが上がります。
直接的な効果ではないものの、デザインも重要なポイントなのです。
万年CIL(ケリー)は計5色展開と、カラーバリエーションが比較的豊富です。
そのため、きっと好みのカラーのものが見つかると思います。
好みのカラーの万年CIL(ケリー)を選べば、憂鬱な作業でもやる気が上がり、充実した作業時間を過ごせるはず。
ちなみに、芯径は定番の0.5mmのみの展開となっております。
個人的には、黒(P1035-AD)とオリーブグリーン(P1035-KD)のカラーが渋くてとってもかっこいいなと思いました!
下記の表に芯径とカラーバリエーションについてまとめたので、是非ご覧ください!
万年CIL(ケリー)とカラーバリエーションの一覧
芯の太さ | カラーバリエーション |
0.5mm(5種類) | 黒(P1035-AD) 青(P1035-CD) オリーブグリーン(P1035-KD) スモーキーグレイ(P1035-ND) ロゼ(P1035-PD) |
【まとめ】自分にぴったりのシャープペンシルを見つけよう!
今回は万年CIL(ケリー)の特徴についてご紹介しました!
万年CIL(ケリー)はレトロなデザインで、実用性もある大人のシャープペンシルです。
いつも使っている文房具にこの「万年CIL(ケリー)」に代えて、書くことをより楽しくしてみませんか?
ぺんてるについて詳しく知りたい方はこちら!
【あわせて読みたい記事】ぺんてるとはどんな文具メーカー?シャープペンシル4シリーズ・21本の一覧もご紹介